悪質金融業者を見抜くコツとは?

近年、法外な利息を請求する「ヤミ金」、固定電話のある事務所を持たず携帯電話のみで金融業を営む「090金融」、クレジットカードで商品を購入させて、これと引換えに現金を交付する「クレジットカード現金化業者」など、違法な金融業者が増えており、これらの違法行為による消費者被害も多くなってきました。このような悪質な金融業者を見分けるためには、どうしたらいいでしょうか?ここでは、悪質な金融業者を見抜くヒントや、被害にあった場合の相談方法をご紹介します。

貸金業登録を受けた業者か?
貸金業法によれば、主たる営業を行う地域の財務局または都道府県知事の登録を受けなければ、貸金業を行うことができません。貸金業登録を受けた業者には「近畿財務局長(1)第00000号」「東京都知事(5)第00000号」のような登録番号が与えられ、この登録番号は、クレジットカード会社や消費者金融業者のホームページや事業所内の目立つところに掲示することが義務付けられています。

登録番号のうち、( )内の数字は登録申請の回数を表しています。貸金業登録は3年に1度更新を行う必要があるため、例えば、登録番号が「東京都知事(3)第00000号」の場合は、これまでに貸金業登録の更新が2回行われ、6年以上9年未満の営業実績がある業者であることを意味します。不正や違反があったとして登録取消処分を受けた場合は、貸金業登録の更新もできなくなるので、( )内の数字が大きいほど長年営業を行なっているという一つの目安になります。

悪質な金融業者は貸金業登録を受けていないケースが多いため、登録番号を表示していないか、または、他の貸金業者の登録番号を不正に表示している場合があります。このため、借入れを行う場合には、各地域の財務局ホームページなどで、必ず事前に貸金業者の名称と登録番号を調べ、実際に貸金業登録を受けているかどうかを確認してください。
適法な金利で貸付けを行なっているか?
悪質な金融業者からの勧誘では、「1%から融資します」など、一見きわめて低金利で借りられるかのような謳い文句が使われる場合があります。しかし、このような金融業者は、実際は低金利どころか、「トイチ」「トニ」「トサン」など違法な金利で貸付けを行う場合があります。「トイチ」とは10日で1割の利息を要求することで、「トサン」にいたっては10日で3割。これらを年利に換算すると「トイチ」で365%、「トサン」で1095%もの金利になります。これは利息制限法で制限された金利(貸付額に応じて実質年率15〜20%)のみならず、出資法で制限された金利(実質年率20%)を大幅に上回る利率であり、刑事罰の対象です。このような高金利でお金を借りてしまうと、すぐに返済不能な金額に膨れ上がる可能性があります。そのため、低金利で融資を受けられるかのような謳い文句を鵜呑みにするのではなく、実際に法律で定められた金利の範囲内で貸付けを行なっているかを契約書面等で確認してください。
甘い言葉が広告に入っていないか?
悪質な金融業者の勧誘方法として、自宅のポストへのダイレクトメールの投函、壁や電柱へのチラシの貼付、または直接電話での営業などが挙げられます。その際、「多重債務者OK」「自己破産者にもお金を貸します」「100%融資可能」といった言葉が使われる場合が多くあります。しかし、返済が困難な状況だと考えられる人に対して勧誘を行うことや、審査なく融資されるかのように借入れが安易であることを強調して広告をすることは、貸金業法で禁止されています。このように違法な広告を行っている金融業者から借入れをすると、ひいては違法な利息を請求されることにつながりかねません。甘い言葉の裏には危険が潜んでいる可能性が高いと思ったほうがよいでしょう。
クレジットカードの現金化など、不正な業務を行っていないか?
「ショッピング枠を現金化します」などと謳い、クレジットカードで商品を購入させ、その商品を買取り、またはキャッシュバック名目で現金を交付する業者も存在します。このような行為は一見合法に見えますが、クレジットカード会社はあくまでも「商品・サービスを購入する」目的のために、カード会員にクレジットカードの利用を認めているため、商品の転売目的(またはキャッシュバック目的)でクレジットカードを利用することは、クレジットカードの利用規約違反となり、クレジットカードが利用停止になる可能性もあります。お金を直接借りる場合に限らず、このようなクレジットカードの現金化などを行う業者にも注意が必要です。
悪質な金融業者としてリストに公表されていないか?
日本貸金業協会のホームページでは、業者名・住所・電話番号などから、悪質な金融業者を検索できるサービスを公開しています。このホームページ上で金融業者の名前などを検索すると、過去に違法な行為があったのかなどをチェックすることができます。また、このほかに、金融庁のホームページにも違法な金融業者の情報が公開されていますので、借入れの前に、これらのホームページを確認してみることも大切です。

以上の点を参考に、不可解な点があれば、悪質な金融業者である可能性を疑うべきと言えます。 お金を借りる際には、決して甘い言葉に乗らず、しっかりと情報を収集し、法令を遵守している業者から借入れを行うこと。そして、もし、悪質な金融業者から借入れを行った場合や、トラブルに巻き込まれてしまった場合には、速やかに全国の消費生活センターや、弁護士などに相談をしましょう。

甘い言葉に乗らずにまずは確認